ホテル業を成功させる方法
ホテル経営の要諦
「やさしい思いやりに満ちたホテル創りを」
2004年2月16日、京都の「ホテル日航プリンセス」の倒産に伴い、京セラがこのホテルの経営に参入した時の稲盛塾長が従業員に話した内容です。
これがホテル経営の全てと言っておりますので、サービス業の方、参考になればと思い、書かせて頂きます。
まず「なぜこのホテルを?」
ホテル日航プリンセスが倒産して、そのままにしておくと、外資が首都圏の資本が入ってきてしまう。
このホテルはどうしても地元京都の資本でやりたいと思い、経営に参画した。
「京セラがホテル?」と疑問に思われる方がおられるかも知れませんが、経営の要諦は同じです。
実は鹿児島にも京セラのホテルがあります。黒川キショウさんの設計で建設しました。
当初は赤字覚悟で始めましたが、黒字になっています。京セラが成功させたと、業界でも話題です。
では「従業員の方々に、どのような気持ちで勤務して欲しいか」お伝えします。
京都は1200年の歴史が詰まった街です。第2次世界大戦でアメリカの有識者が
「京都は空襲しないで」と嘆願された街で、それが理由で空襲が無かったのです。
今後は中国からの環境客が増えます。
中国のある場所は、砂塵が舞っている。
そんな中国人にとって、京都は本当に素晴らしい、あこがれの街なのです。
中国人の所得が上がれば、必ず京都に来る観光客も増えます。
あこがれの街で働く機会を与えられたのだから、それを活かして人生を切り拓いて欲しい。
世界№1のホテルは従業員の質です。お客様があなたを「自分の子供の配偶者にしたい」と思わせる位のサービスをしてほしい。
日常を明るく感謝の心で過ごして欲しい、そうすれば職場でもそうなる。努力して心を明るい方向に向けて欲しい。
そして次に一人一人の生産性を、創意工夫で上げる。そうすると収益が上がる。そうして皆さんの待遇を改善したい。
ホテルは従業員の幸せのためにあります。
慈悲の心・愛が一番大切です。
宇宙には因果・原因と結果の法則があります。心に思うだけで因になります。
常に善き事を思うようにして下さい。
という事です。
要諦は「世界一のサービスを提供し、努力と創意工夫で業務改善をする」
という事でしょうか。
ホテル経営も会社経営も同じだと、稲盛塾長はおっしゃっております。
これは会社の経営にも通じるかもしれませんね。