カウンセリングセンター、輪読セミナー1年終了
私の所属する北海道家庭生活総合カウンセリングセンターでの、カウンセラー養成講座2級1年目の輪読セミナーが昨日、終了しました。
講師は善養寺副理事長、素晴らしい講座を開いて頂きありがとうございました。
日本にカウンセリングを持ち込んだ、元科学技術省長官の故河合隼雄先生の「カウンセリング入門」を受講生全員で輪読し、1冊を読み切るという講座でした。
最後の授業だったので、本の最終章をみんなで読みました。
カウンセラーの限界について書かれていたので、簡単にまとめてみます。
カウンセリングとは、相談者が苦しんでいる時に成立する。
相談者が「お父さんが嫌い、いない方がまし」という事で苦しんでいるから、悩みが伝わり、相談者も言いながら自分が変わっていく。
これがカウンセリングの原点。
それに対して、相談者が「誰かを殺しに行く」と相談しに来たとします。
その相談者が、そういう嫌な事を言う事に快感を持っていたり、カウンセラーを苦しめる事で喜んでいる人は、言っている事自体に意味が無い。
そんな相談を聞いていると、カウンセラーが不快になります。
そういう時は「不愉快」「止めてくれ」「聴けません」と、明確に伝える必要がある。
また、新米カウンセラーにありがちですが、そういう事を聞いていて
「めったに聴ける事ではない事を、こんなに打ち明けてくれた、すごく信頼されているな」
と嬉しくなるカウンセラーもいるようですが、これは危険です。
相談者が告白を楽しみ出している場合は、カウンセリングを止める。これが限界。
カウンセリングとは、あくまで苦しんでいる人の心の内を聞く事である。
相談者がただ、カウンセラーを喜ばすために話している事や、苦しめるために話している事に対するのは、意味が無い。
ここがカウンセリングの限界です。
という事でした。
この事は、私を含めて受講生一同、肝に銘じた事と思います。
まだまだ新米です。勉強を続けていきます。
(授業最後のホワイトボード)