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国際関係「アメリカが日本をどう見ているか」

2015/08/24

今日は札幌で「ホワイトハウスから見た日本」という演題で、ワシントンは日本をどう見ているか?について、
米国先端政策研究所上級研究員のグレンSフクシマが講演しました。
結論から言うと、
安倍政権はアメリカと深い信頼関係にあります。
日本人は「アメリカは中国と結束してG2を作る」という事を懸念しているが、アメリカは日本の重要性を強く認識している。
最初に、民主政権下の2012年の日本から話しがスタートしました。
アメリカが、当時の民主党政権下の日本へ感じていた課題は
「震災(原子力発電所)」と
「近隣国との領土問題(尖閣諸島と竹島)」でした。
その後に誕生した安倍政権に対しては、3つの課題が新たに出たようです。
それは「経済」「安全保障政策」「歴史認識」でした。
ここで、先にまたまた結論ですが、
この3つもおおむね好意的に見ているようです。
では具体的に、
1つめは、経済について
・成長戦略(規制緩和・改革)については、抵抗勢力により「実行出来ないのでは」と懐疑的な意見は出ているが、おおむね歓迎されている
・TPPは数ヵ月以内にまとまる。来年は大統領選挙があるので、今年中にまとまるというのが8割の見解。
・経済的にはアメリカは日本を応援している
2つめの安全保障政策について
●安倍政権は評価されている
理由として
・防衛予算を増加させている
・規制緩和を実行している
・NCを作った
・特定情報保護法案を作った
・集団的自衛権に向けている
・日米防衛指針が良好である
・オーストラリア、フィリピン、インドとの協力を図っている
一方で起こっている「沖縄の普天間問題」これは懸案事項となっている。
しかしこれは日米関係というより日本国内の課題であるため、沖縄の理解が重要と見ており、日米関係に影響は無い。
このような理由で、日米の安全保障政策は良好であると言えるらしいのです。
その証拠にオバマが「尖閣諸島は日本」と言っている。
3つめの歴史認識について
・アメリカの安倍総理への懸念は
「歴史問題により近隣諸国との摩擦が起こること」で、
歴史認識そのものではないようです。
・最近アメリカの学者やジャーナリストの中に、歴史問題に関心を持っている人が増えているようです。
・今年の安倍総理の訪米は8日間で、昼食会と晩餐会と演説等は好評だった。
・ハーバード・ボストン・カリフォルニア・ロサンゼルス等の訪問先で歓迎されたが、数人の中国系と韓国系がデモをしたが、問題にならなかった。
という事でした。
グローバルな視点でも日米感は非常に良好で、
・医療協力・宇宙開発技術の協力
・地域協力(対北朝鮮・対ロシア等)
などに期待している。
④今後の展望
・アメリカは、イラン・イラク・ロシア・シリア等、課題が山積しているので、あまり問題が無いアジアに、危機管理対策がなされていない
・アメリカ国内の問題は、格差・移民・人種差別・大統領選挙
・アメリカの民間企業・ジャーナリストの関心は、経済の拡大によりアジアにシフトしている
・安全保障は、中国の台頭で注目されている
・アメリカに居住しているアジア系アメリカ人は5.4%だが、増加率が高い。今は主に中国・フィリピンと続くが、この人々は所得レベルが高いので、重要ポストに就くことで、益々重要性が増す
・日本が最も信頼できる同盟国と見られているが、将来的に楽観出来ると思うが、今後もお互いの努力で続けて欲しい(日本からの留学生が激減している=日本1.7万人・韓国7万人・中国24万人)
というような内容でした。
最後に質疑応答があったのですが、
Q、9月の米中首脳会談は?
アメリカの中国に対する姿勢は、この2~3年で慎重になっている=政治・経済
理由は
・期待していた程、改革が実行されていない
・人権的に弾圧がある
・政治的に問題
・貿易や投資でも重要視していたが経済が減速
・安定的にビジネスができない
・サイバーセキュリティ、
・南シナ海でのアメリカへの挑戦
以上の理由で、アメリカは中国に期待していない
米中関係に関しては気にしない方が良い。
・日本が懸念するほどではない
・日本とアメリカは価値観を共有している。
・経済の中身や国民の所得レベルや技術や政治の仕組みや民主制から見て、日本は最重要パートナーである。
・しかし、アメリカと中国の関係改善は日本にとっても良いことである。
Q、アメリカの好景気について
・アメリカの景気はマクロでは成長しているが、個人は所得が上がっていない。
・大学へ通学する人が、卒業後の借金の返済が大変
・失業率は低下しているが、雇用の中身はそれほど良くない
・二極化している。
・着実に良い方向に行くだろうという予想がされている
・エネルギーで強い立場になる
・今後も移民で活性化していく
Q、サイバーセキュリティの日米関係について
・増加しているので、技術レベルの高い日本との政府レベル・民間レベルの協力を望んでいるため、情報交換の場を作っている。
Q、慰安婦問題について
韓国系アメリカ人が慰安婦のメモリアル像を建てた事に対して、日本の外務省は反対意見を出している。
具体的な行動でニュージャージー州に行って中止要請したが、それに対しての反発があった。
アメリカの学者と日本の学者が議論した方が良い。政府が出ない方が良い。
このような内容でした。
アメリカの認識は、少なくとも私の認識と差があったので、皆様の参考になればと思い、書かせていただきました。

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